岐阜大学応用生物科学部附属比較がんセンター 家庭犬のがん予防プロジェクト始動 ~デザイナーフードを開発し家庭犬のがん予防に貢献~
岐阜大学 医療・健康 研究 2015年08月19日 13:26
Article_297_m

2015年8月19日
国立大学法人 岐阜大学

岐阜大学応用生物科学部附属比較がんセンター
家庭犬のがん予防プロジェクト始動
~デザイナーフードを開発し家庭犬のがん予防に貢献~


国立大学法人岐阜大学(所在地:岐阜県岐阜市柳戸1-1 学長:森脇久隆)応用生物科学部附属比較がんセンター(センター長:丸尾幸嗣)は、公益社団法人岐阜県獣医師会(会長:石黒利治)をはじめとする一次診療獣医師、シーシーアイ株式会社(代表:岡部修二)およびペットライン株式会社(代表:朝見恭裕)と共同で「家庭犬のがん予防プロジェクト」を立ち上げ、2015年9月1日(火)に試験を開始することをご報告いたします。なお、家庭犬を用いてがん予防効果を介入試験により検証を行うのは世界初の試みとなります。


■研究の概要
がんに罹りやすいゴールデンレトリバー(雌雄・5~6歳)に対して、基礎研究により抗がん活性の認められたファイトケミカルを添加したドッグフード(※1)を与え、試験期間内(3年間を想定)での経過をみます。試験は2重盲検無作為化試験(※2)により実施します。
ゴールデンレトリバーは雌雄ともに5~6歳を過ぎるとがんの発生が顕著に高くなります。そうした犬のために試験期間内にデザイナーフードの有効性が示されれば、実用化の検討を行います。

※1 ドッグフードについて
がんを予防する可能性のある食品をデザイナーフードと呼びます。デザイナーフードにはファイトケミカルと言われる野菜、果物、豆類、芋類、海藻、お茶、ハーブなど、植物性食品の色素や香り、あくなどの成分から発見された化学物質を使用しております。
この度の試験では既に市販されている「フィールド(http://www.petline.co.jp/dog/11/)」をベースにローズマリーと緑茶を加えたものを使用します。

※2 2重盲検無作為化試験
試験に関わる医師と患者が実施している薬や治療法などの性質を不明にし、さらに被験者を無作為に治療薬群と対照群に割り付けて行う実験です。恣意的な外部要因を極力排除し、正確性の高いデータを取ることが可能になります。
この度の試験では、獣医師と飼い主にはデザイナーフードの性質を伝えず、被験群にはデザイナーフードを与え、対照群にはファイトケミカルを含まないドッグフードを与え、2群のがん発症率等についてのデータを取得します。


試験に関しての安全性につきまして、人間が行う臨床試験と同等の安全性を保って行われます。投与するファイトケミカルの量は人間のサプリメントを参考にし、犬の体重に合せた分量を与えます。また、年に2回の定期的健康診断を実施し、家庭犬の健康管理を第一とした試験を行います。


■研究を行う背景
犬も人間と同じく第一位の死因はがんです。そのがんを予防し、1頭でも多くの犬の命を救いたい。そういった想いから当研究は始まりました。
日本では犬の死因ががんに因るものが多いとあまり認知されておりません。当プロジェクトでは「犬のがん登録」を推進し、犬のがんについて多くの飼い主に知っていただきたいと考えております。このような試みは日本では岐阜県が唯一の実施場所であり、世界的にみてもデンマークでしか行われておりません。
今後も日本全国に「犬のがん登録」を広げていき、犬のがんに対する飼い主の意識向上やがんのデータを取得し「犬のがん予防」に役立てていきたいと考えております。
また、予防研究につきましても、経営的な視点から民間企業が着手しにくい分野になるため、国立大学としての岐阜大学が当分野を牽引していきたいと考えております。病院では1頭1頭の命を個別に救うことは可能です。しかし、予防研究を進めることで、より多くの命を救えるよう研究を進めていきたいと考えております。


■比較がんセンターについて
岐阜大学比較がんセンターは、動物とヒトのがんの克服を目指す教育研究を行う日本で最初のセンターとして2010年4月に設置されました。新学問領域である「比較腫瘍学」を進展させ、動物とヒトの健康と幸せを実現することを使命とし、獣医学を基盤としてヒト医学・医療に貢献します。


■丸尾幸嗣教授 プロフィール
1973年東京農工大学卒業、獣医学博士
2004年3月~現在 岐阜大学応用生物科学部共同獣医学科・大学院連合獣医学研究科(併任)教授
2010年4月~現在 比較がんセンター長(併任)
2004年日本比較臨床医学会学会賞、2011年動物臨床医学会(腫瘍分科会)最優秀研究発表賞などを受賞。
専門分野は動物生命科学、獣医臨床腫瘍学、獣医外科学、抗がん剤の評価系の開発、伴侶動物のがんの新規診断及び治療法の開発、伴侶動物のがんの病態解明



■大学概要
法人名:国立大学法人 岐阜大学
代表者:学長 森脇久隆
所在地:岐阜県岐阜市柳戸 1-1
URL :http://www.gifu-u.ac.jp/

■獣医師会概要
法人名:公益社団法人 岐阜県獣医師会
代表者:会長 石黒利治
所在地:岐阜県岐阜市下奈良 2-2-1
岐阜県福祉・農業会館
URL :http://www.gifujyu.jp

■企業概要
法人名:シーシーアイ株式会社
代表者:岡部修二
所在地:岐阜県関市新迫間12番地
URL :http://www.ccijp.co.jp/

■企業概要
法人名:ペットライン株式会社
代表者:朝見恭裕
所在地:岐阜県多治見市大針町657-1
URL :http://www.petline.co.jp/

岐阜大学のリリース

本学大学院連合創薬医療情報研究科・赤尾幸博教授は,に結合してスプライシングを制御しているタンパク質PTBP1が,がん細胞の生存や増殖に必要なエネルギーを獲得する解糖系の制御に重要な役割を果たすタンパ...

2016年03月23日 19:00
Article_414_m

国立大学法人 岐阜大学は、学生グループ主体で開発したペットボトル飲料「やさ茶」を岐阜大学生協や連携企業の白川園本舗などにて2016年3月15日(火)より試験発売を開始いたします。

教育 製品
2016年03月15日 20:58
Article_327_m

国立大学法人 岐阜大学 複合材料研究センターの守富教授を中心としたグループが世界最高水準の省エネ性と経済性を持つCFRPリサイクル技術「二段階熱処理法」を確立し、カーボンファイバーリサイクル工業株式...

教育 研究
2015年10月15日 18:58
Article_285_m

国立大学法人 岐阜大学応用生物科学部 食品加工学研究室 西津教授は,ヘルムホルツ共鳴を利用し、農産物や食品の体積を非破壊的かつ瞬時に計測する技術を確立し,実用化。さらにこの技術を組み込んだソフトウェ...

教育 研究
2015年07月31日 20:10
Article_222_m

国立大学法人 岐阜大学(所在地:岐阜県岐阜市柳1-1 学長:森脇久隆)の金型創成技術研究センター(センター長:山下実)は、株式会社セントラルファインツールと共同で炭素繊維織物によって強化した樹脂製の...

2015年04月15日 20:36
Article_198_m

国立大学法人 岐阜大学工学部 川﨑教授は枝打ち作業を人手に代わって行う枝打ちロボットを開発し、2015年3月13日に一般社団法人 日本機械学会東海支部が主催する2014年度日本機械学会東海支部賞技術...

機械 研究
2015年03月14日 01:12
Article_195_m

国立大学法人 岐阜大学の金型創成技術研究センターは、地域企業や自治体関係者を招いて「金型実習成果報告会・修士研究発表会」を行い、学部生が半年かけて学んだ成果として、設計製作した金型を発表、また当セン...

2015年03月11日 23:48
Article_188_m

国立大学法人 岐阜大学(所在地:岐阜県岐阜市柳戸 学長:森脇久隆)は2015年2月10日に日本初となる点滴薬製造設備を設置したことをご報告いたします。

2015年03月03日 19:32
Article_147_m

国立大学法人 岐阜大学 流域圏科学研究センターの廣岡佳弥子准教授と市橋修特任助教等の研究グループが、微生物燃料電池により豚の糞尿などを含む畜産廃水からリンを回収することに成功しました。

2014年12月02日 21:10
人気のリリース