世界唯一の技術でつくる繊維。岐阜大学が地域企業・公設試(5社・1県)と連携して“ビタミンCを閉じ込めた肌にやさしい繊維”等を開発。メッセナゴヤ2014にて試作品の発表を行います。
岐阜大学 エネルギー・素材・繊維 イベント 2014年10月21日 15:12
Article_133_m

2014年10月21日
国立大学法人 岐阜大学


世界唯一の技術でつくる繊維。岐阜大学が地域企業・公設試(5社・1県)と連携して“ビタミンCを閉じ込めた肌にやさしい繊維”等を開発。メッセナゴヤ2014にて試作品の発表を行います。

国立大学法人 岐阜大学(所在地:岐阜県岐阜市柳戸1-1 学長:森脇久隆)は世界唯一、クレージング法(※1)を用いたナノ多孔ファイバーの開発に成功したことをご報告致します。また、同技術を用いた繊維を利用した製品を岐阜県下の繊維企業と連携して開発をすすめ、その試作品を2014年11月5日(水)から8日(土)より行われるメッセナゴヤ2014に出展致します。
■当技術を用いた繊維で可能になること
当技術を繊維製品に応用することで、従来の技術では閉じ込めることが困難であったビタミンCやタンニンを繊維の中に閉じ込め、肌にやさしいシャツや、抗菌・防臭繊維を使った靴下等を作ることが可能になります。また、その堅ろう性からより長時間効果を持続させることが可能になります。

※1 クレージングとは
プラスチックが破壊される直前にナノ多孔構造を形成する現象のこと。この現象が起こると白化するため、通常は抑制するよう材料設計しますが、このクレージングを有効に利用する独自技術を開発しました。クレージングにより生じた領域をクレーズと呼びます。

■クレージング法によるナノ多孔ファイバーの特徴
・繊維のナノ孔は、製造後であっても孔径を自由に変更できる。これにより以下の特徴がある。
・揮発性、熱に弱いなど添加困難な素材を、物理的に孔に閉じ込める(酵素、ビタミンなど)。
・孔の径を変えると、薬剤を放出して外部の水を浸入させない。長期利用および洗濯が可能。
■従来技術との比較
・コーティング法に比べ耐久性に優れる。
・混練法のように高い熱が加わらず、後処理で機能付加ができる。

人生の3分の1は睡眠だが、97%は繊維と触れている。最も人と接している時間が長い人工素材が繊維。
~長い付き合いの相棒(=繊維)が、やさしく、ゆっくりと人の生活を癒してくれることを目指す~
■メッセナゴヤ2014の出展について
メッセナゴヤ2014は11月5日(水)から8日(土)に開催され、岐阜大学ではクレージング法を用いたナノ多孔ファイバーを利用した製品の試作品を展示致します。試作品は機能の異なる繊維により、春夏秋冬をイメージしたシーツ等となっております。 

春:ビタミンCを閉じ込めた肌にやさしい繊維
夏:メントールを閉じ込めたクールな繊維
秋:タンニンを閉じ込めた抗菌・防臭繊維
冬:トウガラシやショウガの成分を閉じ込めたホットな繊維

■クレージング法を用いたナノ多孔ファイバーについて
破壊をコントロールするクレージング法によるナノ多孔ファイバーは、ナノサイズの袋に素材を詰め込み、口を縛るように孔を閉じることができます。これにより、従来技術では実現不可能だった、素材をそのままナノ空間にパッキングすることが可能となりました。天然素材は、熱や揮発で成分の一部が失われることなく、そのまま閉じ込めることができます。リパーゼを閉じ込めた繊維は、水に洗い流されることなく繊維に付着する脂肪汚れを分解することができます。この技術では、コーティングのように、製品に後から薬剤を付与でき、その薬剤は繊維の中心部まで浸透するため、最後は練り込んだようになります。もうヤスリでこすっても薬剤は落ちません。

■ナノ多孔ファイバー研究ストーリー
通常であれば抑制するように設計されるクレーズを、岐阜大学は制御し故意に発生させることで「覗き見防止フィルム」や「マイクロバブル発生装置」などへの技術移転に成功しました(後者については、メッセナゴヤ2014にて、(株)ナックが別ブースにて展示)。これを技術不況に苦しむ地域繊維産業に応用できないかと考え、2011年に「岐阜大学クレーズナノ多孔ファイバー実用化研究会」を組織し活動を開始しました。以降、岐阜県下の繊維企業数社と共同研究開発を進めております。
2012年段階では繊維の性質を正確に把握できず、試作品第1号を製作するも、繊維生産が安定しませんでした。その結果、製品化に失敗。2013年の段階ではフィルムを細く切るスリット繊維に切り替え、繊維の生産は容易になりましたが、編・織が難しくコストも高いため、やはり製品化を断念。そして今年に入り、ブレークスルーがありました。フィルムメーカーとの共同開発に成功し、新しいクレージングフィルムの使用が可能となりました。その結果、受注があれば生産できる見通しが立ち、この度のメッセナゴヤ2014では、試作例を公開予定となっております。
今後の課題は、製品としての耐久性や安全性の検証をすすめ、確認していくことを第一とし、地域貢献の一環としても岐阜県下の企業と連携を取り、地域活性化の一助になればと考えております。

■岐阜大学クレーズナノ多孔ファイバー実用化研究会について
国立大学法人岐阜大学の工学部 武野明義准教授を中心とする岐阜大学クレーズナノ多孔ファイバー実用化研究会は、岐阜大学をはじめ岐阜県産業技術センター、神谷マテリアル岐阜(株)、ミワマサニット(株)、(株)旭織物、(株)東洋繊維、(株)八木熊他で構成されている研究会です。
本研究会は、文部科学省:地域イノベーション戦略支援プログラム(グローバル型「東海広域ナノテクものづくりクラスター」(2013年終了)の成果を活用しています。また、岐阜県研究開発財団の助成により試作・出展しております。

■学校法人概要
法人名:国立大学法人 岐阜大学
代表者:学長 森脇久隆
所在地:岐阜県岐阜市柳戸 1-1
URL :http://www.gifu-u.ac.jp/

岐阜大学のリリース

本学大学院連合創薬医療情報研究科・赤尾幸博教授は,に結合してスプライシングを制御しているタンパク質PTBP1が,がん細胞の生存や増殖に必要なエネルギーを獲得する解糖系の制御に重要な役割を果たすタンパ...

2016年03月23日 19:00
Article_414_m

国立大学法人 岐阜大学は、学生グループ主体で開発したペットボトル飲料「やさ茶」を岐阜大学生協や連携企業の白川園本舗などにて2016年3月15日(火)より試験発売を開始いたします。

教育 製品
2016年03月15日 20:58
Article_327_m

国立大学法人 岐阜大学 複合材料研究センターの守富教授を中心としたグループが世界最高水準の省エネ性と経済性を持つCFRPリサイクル技術「二段階熱処理法」を確立し、カーボンファイバーリサイクル工業株式...

教育 研究
2015年10月15日 18:58
Article_297_m

国立大学法人岐阜大学応用生物科学部附属比較がんセンターは、公益社団法人岐阜県獣医師会をはじめとする一次診療獣医師、シーシーアイ株式会社およびペットライン株式会社と共同で「家庭犬のがん予防プロジェクト...

2015年08月19日 22:26
Article_285_m

国立大学法人 岐阜大学応用生物科学部 食品加工学研究室 西津教授は,ヘルムホルツ共鳴を利用し、農産物や食品の体積を非破壊的かつ瞬時に計測する技術を確立し,実用化。さらにこの技術を組み込んだソフトウェ...

教育 研究
2015年07月31日 20:10
Article_222_m

国立大学法人 岐阜大学(所在地:岐阜県岐阜市柳1-1 学長:森脇久隆)の金型創成技術研究センター(センター長:山下実)は、株式会社セントラルファインツールと共同で炭素繊維織物によって強化した樹脂製の...

2015年04月15日 20:36
Article_198_m

国立大学法人 岐阜大学工学部 川﨑教授は枝打ち作業を人手に代わって行う枝打ちロボットを開発し、2015年3月13日に一般社団法人 日本機械学会東海支部が主催する2014年度日本機械学会東海支部賞技術...

機械 研究
2015年03月14日 01:12
Article_195_m

国立大学法人 岐阜大学の金型創成技術研究センターは、地域企業や自治体関係者を招いて「金型実習成果報告会・修士研究発表会」を行い、学部生が半年かけて学んだ成果として、設計製作した金型を発表、また当セン...

2015年03月11日 23:48
Article_188_m

国立大学法人 岐阜大学(所在地:岐阜県岐阜市柳戸 学長:森脇久隆)は2015年2月10日に日本初となる点滴薬製造設備を設置したことをご報告いたします。

2015年03月03日 19:32
人気のリリース